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大衡村ふるさと美術館
大衡村ふるさと美術館について
菅野廉は,1889(明治22)年に大衡村に生まれ,山を愛し,「蔵王の画家」と呼ばれ,肖像画の名手としても知られ,1988(昭和63)年に98歳で亡くなりました。
その画歴は,20代で才覚をあらわすと,30代には二科展で入選し,42歳にしてフランスの土を踏みます。
サロン・ドートンヌ展に入選し,帰国してからも東京での活躍は続きます。
53歳で従軍画家としてインドネシア方面に赴きます。55歳,大衡村に疎開中,東京大空襲によってアトリエは焼け,それまでのスケッチ,エスキース,作品のほとんどを失いました。
菅野廉が東北の画家として活躍し始めるのはこの時期です。
残されたインドネシアのスケッチ,パリ時代の成果,ふるさと七つ森の風景をひとつの画面に溶け合わせた「収穫の秋」を発表。この作品は,空襲で一切を焼失した菅野廉が絵筆で作り上げた,新しい故郷の姿といえるかもしれない作品となりました。
こののち菅野廉の画風は,いくども変貌を遂げました。
歳を重ねるごとに抽象画に近いまでに省筆の進んだ明るいものになっていきます。
「具象一点張りの,一見誰にもわかる平凡な絵,良くも飽きずに描き続けたものです。」(89歳)
「自分流の色の乗せ方がわかった。これでいける。」(94歳)
1988(昭和63)年,病床で描きかけの山の空に色を置き,7月12日の誕生日まで4日だけ残し98歳で永眠しました。
企画展
大衡村ふるさと美術館では,令和5年度は9つの企画展を予定しています。
※予告なく展示内容が変更となる場合がありますのでご了承ください。
No. | 企画内容 | 期間 | 概要 |
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1 |
和泉求写真展 There is always sound いつもそこには音がある。
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4月9日(日曜日) ~5月7日(日曜日) |
大衡村出身の写真家。 野生動物の写真を展示します。また、村内で撮影された写真も展示します。 |
2 |
北上ちひろ作品展 「ここにある物語」 |
5月18日(木曜日) ~6月12日(月曜日) |
宮城県在住の画家。 少女的な色彩やモチーフで表現された絵画作品を展示します。 |
3 |
二階堂勇悦書道作品展 |
7月1日(土曜日) ~7月23日(日曜日) |
大衡中学校の体育の元教員。現在、書道家として活躍されている書道作品を展示します。 |
4 |
伊藤博敏彫刻展
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8月5日(土曜日) ~8月27日(日曜日) |
世界各国で個展を開催されている石の彫刻作家。川で拾ってきた石を彫ってファスナーをつけ、お金を入れた作品などのアート作品を展示します。 |
5 |
東北生活文化大学美術科展
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10月31日(火曜日) ~11月19日(日曜日) |
東北生活文化大学美術学部美術表現学科内で制作した課題作品、卒業制作作品などを展示します。 |
6 |
児童生徒絵画コンクール展 「シリーズ空間力」 |
11月23日(木曜日) ~12月24日(日曜日) |
富谷黒川地区の小中学校,支援学校等から募集した優秀な作品を展示します。 |
7 | スマホ大衡村百景展 |
1月13日(土曜日) ~2月11日(日曜日) |
スマートフォンで撮影した大衡村の風景・生活・歴史などの写真を募集し展示します。 |
8 | おひなさま絵画展 |
2月23日(金曜日) ~3月3日(日曜日) |
大衡村の幼児を対象とした「おひなさまの絵」を展示します。 |
9 |
宮城教育大学企画展 「第6回杜の輪展」 |
3月13日(水曜日) ~3月27日(水曜日) |
宮城教育大学美術科の学部生による作品を展示します。 |
開館時間・料金等
- 開館時間
4月~10月 午前10時~午後4時
11月~3月 午前9時30分~午後3時30分 - 入館料
一般 200円
高校・大学生 150円
小・中学生 100円
※小学生に配付されている,どこでもパスポート利用の場合は無料
住所等
〒981-3602
宮城県黒川郡大衡村大衡字平林39番地12
電話番号 022-345-0945